週刊少年サンデーに掲載されている葬送のフリーレン 第122話のネタバレ、感想です。
前回の記事はこちらです。フリーレンは悪夢が見れる壺を報酬として、魔物の討伐依頼を引き受けます。
金銀財宝より魔導書
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
勇者ヒンメルの死から31年後、帝国領ティタン城塞跡に到着したフリーレン一行は、ティタン城塞を眺めています。飾り気のない城塞で、魔王軍との戦争の時に使われていた難攻不落の城塞だそうです。飾り気が無いのは実践的な城塞だからで、長年にわたって魔族と戦ってきた帝国らしい代物だと、フリーレンはフェルンとシュタルクに話します。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
ティタン城塞を治めていたのはアルメー伯
ティタン城塞を含めてこの地を治めていたのはアルメー伯という一族だったそうですが、貴族と言うよりは戦士みたいな無骨な一族だったそうです。アルメー伯は貴族らしくない一族だったそうで、権威や気品は無かったようですが、権威はともかく気品はいらない、別に貴族らしくなくていい、とフリーレンは言います。武力があれば敬われるから、というのがフリーレンの考えで、貴族における権威や気品は敬われるために必要だが、魔族の脅威にさらされている危険な地域ではそんな小細工は必要ない、とフリーレンは二人に言います。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
フリーレン一行がティタン城塞のすぐそばまで近づくと、フリーレンは近くで誰かが魔物と戦っている気配を感じます。急いで加勢しようと言うシュタルクとフェルンですが、フリーレンは、その必要はないかも、と答えます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
魔物に寝技を掛ける男
魔物がいる場所に行ってみると、上半身裸で筋骨隆々の男が魔物に寝技を掛けていました。男はそのまま魔物の首を折って、魔物を倒してしまいました。フェルンは、魔物に寝技掛ける人始めてました、と指をさしながらつぶやきます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
上半身裸の男はアルメーと名乗り、さっき話したこの地方を治めていた伯爵家の名前だね、とフリーレンが言うと、その名で呼ばれるのは本当に懐かしいですな、とアルメーは答えます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
アルメーが先ほど話していた伯爵家の人間だと分かり、シュタルクは、お貴族様かよーッ!!と、驚きながらアルメーに、ため口聞いてすみませんでした、打ち首だけはご勘弁を…、と言いながら土下座をします。しかし、アルメーはシュタルクに頭を上げるように言い、アルメーの一族は祖父の代に没落し爵位も領地も取り上げられた、とシュタルクに話します。アルメーの祖父は戦の才はあったが政争には疎かったようで、アルメーが子供の頃に没落してしまい、今は傭兵をしているそうです。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
フリーレンがアルメーになんでこの場所にいたのか聞くと、何か訳ありのようで、ちょうど冒険者方に依頼したいことがあると話し始めます。アルメーは城塞地下の隠し部屋にあるアルメー家の隠し財宝を取り返しにティタン城塞に来ていましたが、城塞の内部にいる大量の魔物相手に苦戦したようです。上半身裸なのも城塞内部で魔物に苦戦し、一張羅をはぎ取られた結果だったようで、アルメーの趣味ではないようです。アルメーは報酬として金銀財宝の半分を提案しますが、フリーレンは嫌そうな顔をします。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
“体がポカポカする魔法”
魔導書とかはないの?と、フリーレンが聞くと、アルメーは自分がいつも使っている“体がポカポカする魔法”の使い方が書かれたメモくらいなら…、と答えます。魔法のメモの話を聞いたフリーレンは、即座にアルメーの依頼を受けます。フェルンは、珍しく実用的な魔法が来ましたね、と言い、シュタルクも、だから上半身裸でも平気だったのか…、と納得します。がぜんやる気の出たフリーレンはアルメーと城塞内部に突入し、魔物を倒しながら地下室を目指します。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
魔物の親玉が登場
地下室の入り口までたどり着きますが、そこには魔物の群れの親玉が地下室の入り口をふさぐ形でいました。この魔物はとてつもない魔力を持っているようで、やっぱり大陸北部の魔物は厄介なのが多いね、とフリーレンはつぶやきます。アルメーはフリーレン達に、冒険者の方々は危なくなったら逃げてください、と言いますが、フリーレンは最後まで付き合うと言います。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
残してもらった物は出来る限り受け取ったほうがいい、とフリーレンは言いますが、あの程度の魔法の報酬で命を懸けるのは…、とアルメーは申し訳なさそうに答えます。しかしフリーレンは、私にとってはあの程度じゃない、と言い、魔物の親玉に戦いを挑みます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
フリーレンの回想
ここでフリーレンの回想となり、フランメと会話をしている場面になります。年老いたフランメが研究に取り組んでいますが、フリーレンはフランメに、老いたね、と話しかけています。フランメは、そういう事は言うもんじゃない、お前だってガキのままだって言われたら気分が悪いだろう、と注意しますが、フリーレンはなんで人間はすぐに老いて死んでしまうのに魔法を学ぼうとするのかフランメに聞きます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
人間では魔法の極みには辿り着けないのに何で魔法を学ぶのか?そう言いたいのだと感じ取ったフランメは、私が今研究している理論はなんだ、とフリーレンに聞きます。不可逆性の原理、とフリーレンが答えると、今度は私が今まで見つけた理論はいくつあるとフリーレンに聞きます。百以上、とフリーレンが答えると、それが私が魔法使いとして生きてきた証だ、老いて死んだとしても私の理論が多くの魔法を生み出す、とフリーレンに言います。私が魔法を学んだ意味は、お前が身を以って体験するだろうさ、とフランメが言うと、どういうこと?と、フリーレンはフランメに聞きます。お前が一生かけても学びきれないほどの魔法を、この世界に残してやるって言ってるんだ、とフランメはフリーレンに言った所で、フリーレンの回想は終わります。フランメはフリーレンに一生かけても学びきれないほどの魔法を残してくれたようで、これがフリーレンがアルメーに言ったセリフ、残してもらった物は出来る限り受け取ったほうがいい、に繋がるのだと思います。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
結局、あまり役に立たない魔法だった
魔物の親玉を倒し、隠し財宝のある隠し部屋へとたどり着いたアルメーは、アルメー家が存在した証である隠し財宝を取り返せたことに満足します。アルメーはフリーレンに、この御恩は忘れませんぞ、とお礼を言った後に財宝は本当にいらないのか?と、質問します。するとフリーレンは、私は魔法(こっち)のほうが大事だから、と言い“体がポカポカする魔法”の使い方が書かれたメモを受け取ります。早速“体がポカポカする魔法”をシュタルクに使ってみますが、上半身裸で過ごせるほどポカポカはしないそうです。結局この魔法もあまり役に立たない魔法だと分かり、結局いつも通りでしたね、とフェルンはつぶやきます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 122話より
まとめ
122話では、帝国領のティタン城塞跡にたどり着いたフリーレン一行は、アルメーというこの辺りを治めていた貴族に出会います。しかし、アルメーは祖父の代に没落していて、アルメーは今は貴族ではなく傭兵をしていました。アルメーはアルメー家が存在していた証である隠し財宝を取り返したかったようですが、城塞内部に大量にいる魔物に邪魔されて隠し財宝のある地下までたどり着けないでいました。アルメーはフリーレンに隠し財宝のある地下までたどり着けるように手伝って欲しいと依頼し、フリーレンは“体がポカポカする魔法”の使い方が書かれたメモを報酬として引き受けます。この“体がポカポカする魔法”は珍しく実用的な魔法かと思われましたが、それほどポカポカはしないそうで、結局あまり役に立たない魔法だったというオチでした。
フリーレンの回想で、フランメが不可逆性の原理の理論を研究していたことが判明しました。不可逆性の原理といえば、フリーレンが過去に戻ってしまった女神様の魔法が思い出されます。フランメが不可逆性の原理を研究していたという事実は、後々の物語の伏線となるのでしょうか?気になりますね。
次回、シュタルクの誕生日にフェルンは誕生日プレゼントを渡そうとします。
アニメ 葬送のフリーレンのまとめ記事を書いています。
最新刊、葬送のフリーレン 12巻 発売中です。
発売中のコミック 12巻のネタバレ、感想も書いています。
コメント
今回の話は、なぜフリーレンが魔法を集めることにこだわるのか? それがどんなに役に立たない魔法であったとしても……。その答えが語られた回だったのだと思います。「残してもらったものはできる限り、受け取った方がいい」「私にとっては、あの程度じゃない」というフリーレンの言葉は、最大の恩人であり師匠であるフランメが残してくれたことだからこそ。一生かけても集めきれないかもしれないフリーレンの挑戦であり、ヒンメルとの旅を終えた後も、そしてオレオールにたどり着いた後も、フリーレンにとって生きる意味と言ってもよい、目標なのだと思います。
フリーレンが魔法収集する理由の一つが、フランメにあったという事が判明した回でしたね。
まあフリーレンは、ただ単に魔法が好き、魔法オタクというのもあるんでしょうが・・・。