週刊少年ジャンプで連載中のカグラバチ 第96話のネタバレ、感想です。
前回の記事はこちらです。嘉仙は毘灼と通じていて、剣聖を殺し新たに契約者を立てて真打の力を利用しようと企みます。

薊達の極限の足止めと時間稼ぎ
今週は連載2周年突破&人気投票開催記念、2号連続カラー第2弾の表紙&巻頭カラーです。
© 週刊少年ジャンプ 2025年45号より
© 外薗健 カグラバチ 96話より
柴と緋雪を本部へ呼び戻す
壱鬼は他の契約者の警備に当てていた柴と緋雪を本部へ呼び戻すように、神奈備職員に指示します。このまま剣聖が殺されれば、命滅契約の影響で残りの契約者も死んでしまうので、他の契約者の警備は最低限にしてこの本部に戦力を集中させるつもりの様です。その時、壱鬼が上空である気配を感じます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
幽や薊、漆羽もある気配を感じたようですが、その気配は2本の妖刀、淵天と飛宗の気配でした。チヒロと座村が近くに来ていると知り、じきに彼らが来る……!!と、漆羽は確信します。一方、薊は漆羽とナツキに幽が真打の力を使うことを教え、剣聖を殺すのが目的か…、ともかく好きに動かれちゃまずい、と言い、漆羽とナツキに幽を僕らでここに留めておくぞと言います。漆羽は幽が放った先ほどの衝撃波が真打の力だと知り、チヒロ達の言っていた“ムカデ”がこの事だったのだと理解しますが、ヒビが入った柱を見て何かを察知したようで、漆羽は薊とナツキにもその何かを知らせます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
薊の妖術は己印(こいん)
そして薊が妖術・己印(こいん)を使うと、硬貨が出てきます。薊が妖術で硬貨を出したのを見て、博打なら俺も好きだ、と幽は言いますが、薊は、だろうね、けどそんな物騒なものじゃない、と答えつつも、幽が毘灼の頭で六平殺しの首謀者だと改めて考えると薊の感情は昂り、幽に襲い掛かります。さらに漆羽とナツキも幽に襲い掛かり、三人がかりで幽を包囲、攻撃します。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
一方、一鬼は飛宗と淵天が本部の上に気配があるのに、なぜかすぐに降りてこず不思議に思いますが、神奈備職員から電波が繋がらず連絡が出来ないと聞き、結界に何かが仕込まれたのだと気付きます。嘉仙が、この混乱の中…同志がうまくやったようだな、これで孤立無援だ、と言うと、一鬼は淵天と飛宗の侵入を阻むように仕様を変更した可能性を考えます。従来の設定は“神奈備以外の妖術師”を阻むようにしているようですが、それを“淵天と飛宗のみ”に限定し、すべての容量をその侵入を阻むことに集中すれば可能かもしれないと一鬼は考えます。しかし一鬼は、もしできたとしても座村達ならすぐに破壊してしまえるだろう、持って数分程度だ、と嘉仙に言いますが、嘉仙は、……全てを懸けた数分だ……、と答えます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
薊達と戦っている幽は再び蜈を使用、衝撃波が薊達を襲います。ここで場面は嘉仙に戻り、生身の妖術師では数分など、真打の力の前では殲滅するには十分な時間だ、と嘉仙はつぶやきます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
実際、幽の蜈をくらった漆羽とナツキは倒されてしまっています。嘉仙は、楽座市で改めて認識したはずだ、淵天と炎骨でようやく拮抗した力だ、生身の妖術師では時間稼ぎすらできやしない、とつぶやきます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
先ほど漆羽がヒビの入った柱を見て何かに気付いていましたが、それは“蜈”は360度攻撃ですが比較的威力の弱い“隙間”があり、それが術者の背後でした。先ほどの柱に関してもほとんどが破壊されていたのに、幽の背後の柱だけヒビだけで済んでいて、それを見て漆羽は蜈の隙間に気付き、薊に知らせていました。さらに“蜈”には刳雲の“鳴”同様にインターバルがあるようで、言葉にせずとも漆羽とナツキの二人は囮になってくれて“蜈”を誘い、幽の背後についた薊は無事でした。そして薊はインターバルの隙をついて幽を攻撃します。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
蜻で浸食する玄力を放つ
薊はチヒロ達が本部の上にいるはずなのにまだ来ない事を一瞬気にしますが、すぐに自分のやる事は変わらないと目の前の幽に集中します。薊の動きが速くなっているようで、幽は薊の妖術・己印は漆羽と同じように身体強化の妖術か?と推測します。そして、幽は蜻を使用して、浸食する玄力を直線上の薊に放ちます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
浸食する玄力をくらった薊は両手が、バキグチャ、と嫌な音を立てながら壊れていきます。幽は生身では真打の力に勝ち目はないと言いますが、その時己印で作られた硬貨が幽の周辺に何枚も現れ、さらに硬貨に電流が流れます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
ここで巷で良く知られているという民間療法「十一円玉療法」の説明があり、2種類の金属のイオン化傾向の差異によって生まれる微弱電流が、体内に流れる電流のバランスを整え、痛みや凝りを解消することができるそうです。この療法の発端はとある町医者で、噂ではそこの医者は硬貨を通して自在に電流を操り重い病気さえ直してしまうそうですが、その正体は薊家に代々受け継がれた妖術だそうです。しかし、血の気の多かったそこの一人息子は受け継いだ妖術を戦闘用に改良したそうですが、父親から改悪だと怒られ出ていくように怒鳴られたようです。その力は時には自らの血流を速め身体能力を向上させ、時には敵の筋繊維を激しく刺激するそうです。この力で薊は自らの血流を速めて、動きを良くしていたようです。この血の気の多かった一人息子というのも、薊奏士郎の事かもしれません。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
幽の周辺に現れた複数の硬貨に電流が流れ、筋繊維を激しく刺激し全身から血が噴き出るほどのダメージを幽に与えます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
薊の本命は殴殺
生身である象徴のような薊の構えは実はブラフで、本命は妖術だと幽は気付きます。しかし、薊の両腕は蜻で放った玄力によってどんどん破壊されていき、そこまでしてもこの程度が限界だ、と幽は心の中でつぶやきます。しかし、幽の心の中のつぶやきを聞いていたかのように、心配するな本命は殴殺だ、と薊は幽に言うと、壊れている右手を握りしめます。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
薊は壊れた右腕でもお構いなしに、思いっきり殴打し幽を殴殺しようとします。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
足止めし時間稼ぎをして、チヒロ達を待つ
さすがに壊れた右腕では殴殺できませんでしたが、薊は、いいのか?こんなところで僕らなんかとのんびりしていても、と幽と言います。薊の目的は最初から幽を足止めし時間稼ぎをして剣聖の所に行かせず、さらに妖刀を持つチヒロと座村の到着を待つ事でした。
© 外薗健 カグラバチ 96話より
まとめ
今週は連載2周年突破&人気投票開催記念で、2号連続カラー第2弾の表紙&巻頭カラーです……が、先週も一部ラフ画のようになっていましたが、今週はさらにラフ画のようになっている部分が増えています。コミックス9巻の作業やカラー絵で作業負荷が高いのだと思いますが、外薗健先生の体調が心配です。
第96話では、薊が漆羽とナツキに合流し、幽を全力で足止めしようとします。さらに本部の上空にチヒロと座村が到着しますが、裏切り者が結界に何かを仕込んだようで、淵天と飛宗は簡単に侵入できないようです。
それでも薊達はチヒロ達が来るまで時間稼ぎをしようとし、薊は己印を使って幽に全身から血が噴き出すほどのダメージを与えます。しかし薊にとって妖術は本命でなく、本命は殴殺で壊れた腕でもお構いなしに幽を殴殺しようとします。
幽は速く剣聖の所に行きたいはずですが、薊や漆羽、ナツキによってなかなか進めません。ただ北兜が幽の援護をしませんが、何をしているのか不気味です。また、他の毘灼構成員も第93話で神奈備上層部隊に囲まれていましたが、そちらも状況が気になります。チヒロと座村が本部の上に到着して神奈備側が有利になりつつあるようにも見えますが、このまま幽と真打の力を止められるでしょうか?
次回は、10月14日(火曜)発売予定の週刊少年ジャンプ 2025年46号に掲載予定です。
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発売中のコミックス9巻のネタバレ、感想も書いています。

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