ジャンプSQ 2025年4月号に掲載されているワールドトリガー 249話のネタバレ、感想です。
前回の記事はこちらです。ヒュースとの話を終えて、若村は半崎と二人部屋の寝室で寝ようとしていました。半崎は若村に、あまり気にしないようにと声をかけます。

目次
閉鎖環境試験6日目終了、しかし食料庫のドアが開かない
特殊戦闘シミュ2日目のルール変更が届き、部隊コストが1.5倍(12,000→18,000)に、勝利条件が『+2000差以上』→『+3000点差以上』に変更されることが判明します。ただ、諏訪7番隊では予想していた内容だったようで、全員に驚きはありません。そして、諏訪が三雲に特殊戦闘シミュ2日目の作戦内容を聞くと、三雲は深呼吸をした後に省エネ作戦の内容を説明し始めます。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
キモいユニットなのは、相手の壁ユニットに警戒してもらうため
三雲はどのチームもある程度狙撃や射撃の対策をしてくると予想し、その場合諏訪隊が困るのが防御に特化したユニットを盾にされて、狙撃を正面から受けられる事だと説明します。その場合、切り詰めた弾数を固い相手に吸われて、狙撃ユニットは弾が足らなくなり狙撃ユニットが何も出来なくなる、と香取が三雲の考えを代弁します。ここで三雲は固い相手用に考えたユニットを見せますが、見た目はかなりキモいユニットです。三雲は対壁役専門のユニットだと説明し、見た目がキモいのは壁役をこっちに向けてくれた方が助かるから、見た目で警戒してもらおうとこんな外見にした、意図を説明します。ちょうど、特殊戦闘シミュ1日目に歌川1番隊や二宮隊8番隊がやった感じだね、と宇井が言います。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
このユニットは三雲ではコストオーバーになるので、香取が作成することになります。ただ、「ラッド人間」の作り方は三雲がテンプレート化していて、簡単に作れるようになっているようです。さらにこのユニットは『急所攻撃』に特化している、と三雲は説明します。『急所攻撃』は攻撃を当てた時、その数値に関わらず一定の確率で相手を即破壊できるスキルですが、三雲は防御がガチガチに固い壁ユニットに対して、普通に撃っても20発以上かかるから、それなら『急所攻撃』の確率で勝負した方がいいかな、と三雲は考えて火力を捨てて『急所攻撃』にコストを注ぎ込んだそうです。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
10回に1回は発動するって考えたらそっちの方がお得、と隠岐は言いますが、当たり率10%を10回まわして1回でも当たりを引く確率は65%ちょい、と香取は言い、そんなに甘くないと隠岐に言うと、隠岐先輩はもっとゲームをした方がいいと忠告します。要するに狙撃型の弾は他に使いたいから、固い敵にはこいつで運ゲーするってことでしょ?と香取が言い、防御が不安だから諏訪のユニットを防御寄りに調整して新ユニットを守ってもらう感じで…、と三雲が補足すると、諏訪は三雲の省エネ作戦をシンプルでいいと支持します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
『急所攻撃』はシールドに効かない
ただ『急所攻撃』には弱点があり、三雲が昨日いろいろ試した結果、追加装甲に当たった時は発動するが、シールドに当たった時は発動せず『急所攻撃』は効かなかった、と三雲は弱点を説明します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
追加装甲は本体の一部だが、シールドは本体とは無関係だからそういう判定の様だと三雲は言います。香取は、昨日もシールド持ちは結構いたので、シールド相手だとただの『超弱い弾』だとさすがに博打過ぎる、と否定的ですが、一応プラスの材料もあり、追加装甲の特徴は安くて固くて使い捨て、シールドの特徴は味方をガード出来て割られてもまた張り直せる、というものですが、昨日の試合ではシールドは割られたらそのまま落ちる事が多くて、シールドを貼り直す場面はほとんど無かったそうです。どうせシールドを貼り直せないなら、今日の試合は安くて固い追加装甲を使うチームが増える、と三雲は予想しているそうです。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
さらに三雲はジャミングの小ネタも用意していました。ジャミングは最大までポイントを振っても効果が2ターン分しか続きませんが、1・2ターン目をジャミングするユニットと、2・3ターン目をジャミングするユニットがいれば切れ目なくジャミングが続けられるので、ジャミングのリレーを行おうという作戦です。昨日諏訪隊に負けたチームは、1・2ターン目の伏兵に警戒すると三雲は予想しますが、さらにもう1ターンユニットを伏せれば有利に戦えると三雲は考え、昨日の経験を逆手に取るこの作戦を考えたそうです。三雲の省エネ作戦を聞き、諏訪はこれだけネタがあれば十分と判断、特殊戦闘シミュ2日目は肩の力抜いてサクッとやんぞ、と全員に指示を出します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
5試合目までの成績、トップは村上10番隊
そこから2時間と少し後、6試合目が進行中の状況で運営本部デスクでは上層部がこれまでの結果を確認していました。現在のトップは村上10番隊、2位が諏訪隊で、それを追って柿崎3番隊、北添4番隊、水上10番隊という成績になっていました。村上隊は第243話で言っていた『4日目』のつもりで先回りして対策をする作戦が当たっているようで、鬼怒田が村上隊の強さは目を引くと言っています。

© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
鬼怒田 から話を振られた桐山チーフという人物は、トリオン兵設計ツールがバグも無く動いていて結構と答えます。しかし、城戸から鬼怒田 が訊いているのは試験の内容についてです、と注意されますが、俺は技術屋だからマサ坊やタク坊みたいに気の効いたことは言えないと桐山は答えます。ちなみにマサ坊は忍田真史本部長の事で、タク坊とは林道匠玉狛支部支部長の事だそうです。この桐山諒治という人物はチーフエンジニアで、旧ボーダーのメンバーとの事なので城戸達とは古くからの知り合いのようです。さらに48歳で42歳の城戸よりも年上だから、こういう話し方になってしまうようです。忍田からさらに圧をかけられると、今日はこのまま村上隊がトップで行くんじゃないですか?と、桐山はやっと試験内容についてコメントします。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
理由としては昨日と違って戦術のサンプルがあるから、頭の馬力があるやつの方が有利だと桐山は考えたようです。鬼怒田や根付は特殊シミュ対策に時間を使い過ぎていて効率は悪そうと指摘しますが、『場合によって効率を捨てられる』というのは1つの強さだと思うと桐山はコメントします。逆に今日の諏訪隊はシミュの対策に重きをおいていないという沢村の意見には、労力に労力でぶつかると馬力の差が出るので、労力の勝負はオリて三雲のアイデア力でなんぼか拾う、『シミュに労力を注ぎ込んだのに負ける』って展開だけは避ける戦略なわけだ、と桐山はさらにコメントします。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
『オペレーターも戦場(フィールド)に転送される』という追加ルール
議題は次の長時間戦闘試験に移り、鬼怒田は『追加ルール』のテストは終わっていて問題なく動くでしょうと城戸に報告します。その『追加ルール』とは、諏訪と木虎が考案した『オペレーターも戦場(フィールド)に転送される』というルールのようです。おそらく3/24からの長時間戦闘試験では、オペレーターもフィールドに転送されるルールが追加されるのだと思います。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
この追加ルールに根付は気が進まないようですが、沢村は、わたしは賛成です!と、意見を前面に出します。非戦闘員ももっと艇から出られるようになったほうが将来的には絶対にいい!!と、いう意見ですが根付はクルーの安全を考えると否定的のようです。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
桐山も、今までみたいな短期の遠征ではなく今度の遠征はかなり長いので、ずっと艇の中では精神的に参ってしまうと沢村の意見を支持します。最終的に色々試したい部分もあり、思う所もあるだろうが了承してもらいたい、と城戸から言われると、根付もこの追加ルールを受け入れます。最後の『特別課題』に関して今日は予定通り実施する確認をしたところで、6試合目の結果が出ます。諏訪隊は6試合目まで終わって、3勝1敗1分けと高い勝率で折り返しとなっていました。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
三雲の予想通り壁ユニットを用意しているチームが多く、『急所攻撃』もちゃんと刺さっているようで、三雲の省エネ作戦がちゃんとハマっています。しかし、後半戦になると諏訪隊は三連敗を喫します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
シールド装備の壁ユニットが増えてきて、急に厳しくなりましたが、確率的にはこんなもんでしょ、チームごとに考え方違うんだから、こういうこともあるわ、と香取が前向きな発言をして特に重い雰囲気にもならず次の試合に臨みます。しかし、この連敗はただの『確率の問題』ではなかったようです。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
続く村上隊との試合では狙撃ユニットで普通のユニットを狙いますが、見た目と違い壁ユニットでシールドによって防がれてしまいます。仕方なく狙撃ユニットは別のユニットを狙おうとしますが、村上隊は昨日の北添隊と同じように見た目で騙す作戦を取り入れたようで、壁ユニットと同じ形のアタッカーが混ざっていて、狙撃ユニットをやられてしまいます。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
見た目でなく動きで判断しようと考え方を変えて、狙撃型を叩きに来るのがアタッカーとみなして対処しようとしますが、この考えも村上隊に読まれていました。壁を登っているアタッカーぽいユニットを攻撃しますが、今度は壁ユニットで諏訪隊の攻撃はなかなか通らず苦戦します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
さらに向こうも急所攻撃で攻撃してきて、諏訪隊のユニットがやられてしまいます。同じような作戦を村上隊が考えている事を三雲は知り、何かに気付いて、しまった……!と後悔します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
結局最初から最後まで細かい戦術の精度でじわじわと差がつき、諏訪隊は村上隊に敗北します。試合が終わり、三雲は自分の作戦が良くなかったと謝りますが、香取は村上隊のせいでしょ?と、珍しく三雲を擁護します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
もっと対策しにくい戦術を選ぶべきだった凹む三雲
村上隊と先に当たったチームが、『急所攻撃』対策でシールドを使うようになったからうちが勝てなくなった、と香取は試合順の問題だと言い、順番はどうしようもない、それも含めての運ゲーだと言います。しかし三雲は、『急所攻撃』は知ってさえいれば対策が簡単な作戦、というところが問題だと言います。ネタが被ることを見越して、もっと対策しにくい戦術を選ぶべきだった……、と三雲は凹みますが、まだ1試合残っているので凹むのは終わってからでいい、と諏訪は言います。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
そして、11試合目の歌川隊との試合は相手が『急所攻撃』対策していなかったので、隠していた狙撃部隊が決め手となり作戦通り勝利出来ました。最終戦績は4勝5敗1分けで、まあまあの成績です。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
そして6日目の仕事時間が終わり、今日のスコアが届きます。諏訪隊は来馬5番隊と同じ4位タイでした。水上隊と古寺隊より上で、さらに村上隊以外はスコアはほぼ団子状態なので、いい成績のようです。村上隊だけ960点と突出していて、今日は村上隊の日だね、と宇井がつぶやきます。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
そして総合順位は変わらず2位、今日好調だった村上隊が4位に上がって来ています。昨日に比べて水上隊との点差は約900点差から、626点差に縮まっているので1位も狙えそうです。諏訪も、あれだけの時間でこれだけ獲れりゃ、シミュも十分合格点だ、と三雲を褒めて三雲もホッと一安心します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
エグイ得点を取っている若村隊
ここで隠岐が若村11番隊の得点に驚きます。3/22単日の順位を見ると、若村隊がダントツトップに立っています。課題に時間をかなりかけた諏訪隊よりも、さらに500点近く上とかなりエグイ得点の取り方で全体で見ても若村隊は飛び抜けています。シミュは3位でしたが得点は諏訪隊と30点しか違わないので、三雲は分担課題で稼いだと予想します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
香取はうちみたいに残業で課題を進めて、貯めてた分を今日一気に打ち込んだと予想しますが、何にせよ、うちがやる事に変わんねえ、と諏訪は言うと晩メシ班以外は残業に取り掛かるように指示します。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
晩メシ抜き?
晩メシ班の香取と宇井は食料庫に食べ物を取りに行こうとしますが、香取は食料庫のドアが開かないと言います。予想外の香取の言葉に諏訪達が驚いた所で、第249話は終わります。
© 葦原大介 ワールドトリガー 249話より
まとめ
第249話では、特殊戦闘シミュ2日目が始まり、三雲の省エネ作戦が明らかになります。それは狙撃、射撃ユニット対策として壁ユニットが追加されると予想し、その壁ユニット対策として『ラッド人間』というユニットを投入する作戦です。『ラッド人間』は固い壁ユニットに対抗しようと『急所攻撃』に特化させていて、確率で壁ユニットを何とか倒そうという考え方です。この『ラッド人間』の作戦がハマって前半は調子が良かったのですが、後半は『急所攻撃』対策でシールドを使われてしまい、結局『4日目』のつもりで先回りして対策をする作戦を採用した村上隊が特殊戦闘シミュ2日目ではトップでした。それでも、諏訪隊は4位タイで総合順位も2位をキープと合格点の結果となります。
一方、若村隊は3/22単日でエグイ得点を取っていますが、これは第248話でやっていたヒュースがトリオン工学系の分担課題を答え、細井のパソコンで回答を入力していく作戦がハマってここまでの得点を取ったのだと思います。
© 葦原大介 ワールドトリガー 248話より

ヒュースのトリオン工学の知識で一気に順位を上げて、総合順位も最下位を脱出して8位になっていました。おそらく若村も喜んでいるでしょう。
そして、諏訪隊は残業に取り組もうとしますが、突如食料庫のドアが開かない事態が発生します。鬼怒田が言っていた最後の『特別課題』が出てこなかったので、これが特別課題の可能性があります。もし本当にこれが特別課題なら、どういう意図の課題なのか気になります。このまま晩メシ抜きという事態になるのでしょうか…?
次回は、4月4日(金曜)に発売予定のジャンプSQ 2025年5月特大号に掲載予定です。
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