週刊少年サンデーに掲載されている葬送のフリーレン 第84話のネタバレ、感想です。
前回、83話の記事はこちらです。デンケンはエーデルから受け取った記憶について話し始めます。
マハトと対峙する、レルネンとエーデル
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
マハトが魔法で作った黄金は破壊できない
黄金郷の大結界の傍まで来たレルネンとエーデルは、歩きながら黄金郷へと近づいていきます。黄金郷の大結界には認識阻害魔法が掛けられていて、普通の人間では黄金郷を視認することすら出来ません。しかし、それでも黄金阻害魔法を突破して、黄金を持ち帰ろうとする人間はいるようですが、ほとんどの侵入者は生きて帰れません。黄金郷の大結界はあくまで、対魔族に特化しているので人間の侵入を完璧に防げるものものではありません。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
ここの黄金が一般に流通すれば大きな混乱を招きますが、唯一の救いはマハトの作った黄金には見分け方があることです。それは、マハトが魔法で作った黄金は破壊できないことで、どんなに熱しても力を加えても変形することは決してありません。魔法での分析では金として判別されますが、現実には全く別の物質になるそうです。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
次にレルネンとエーデルは、この地方に残された唯一の集落に向かいます。城塞都市ヴァイゼの領主グリュック家に仕えていた使用人で城塞都市ヴァイゼが黄金に変えられた時には、隣町まで買い物に行っていて助かった数少ない生き残りの一人です。老齢のため当時の記憶は曖昧ですが、エーデルに記憶を読み取って欲しいとレルネンは言います。本人には許可を取っていて、本人も城塞都市ヴァイゼを救う為に役に立ちたいようです。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
60年前にマハトに命じた時の記憶
老人は使用人として20年働いていて、記憶を読むにしても情報量が膨大すぎる、なんとか範囲を絞れないか、とエーデルは言います。老人は60年前に領主がマハトに支配の石環を使った場面を目撃している、とレルネンから聞き、エーデルはその時の記憶を読もうとします。老人の記憶を読むと、領主がマハトに支配の石環を着け、城塞都市ヴァイゼの民とその子々孫々に仕えることを命じている場面をエーデルは読み取ります。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
そして、悪意を持った行いをヴァイゼの民にしてはならない、少しでも悪意を抱いた時点で自ら命を絶つことになる、と領主はマハトに命じています。その記憶を読み取ったエーデルは驚きの表情を見せます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
具体的な命令でなく悪意を持った行いをしてはならない、と領主が命令したことにエーデルは違和感を覚えます。老人はそれになんの問題が…、と言いますが、何の問題もない、相手が人ならばの話じゃが、と含みのある返事をします。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
エーデルは黄金郷に向かうぞ、とレルネンに言いますが最後に老人に、そもそも領主はなんのためにマハトを操ったんじゃ?と、エーデルは質問をします。…それは巨万の富を得るためと聞きました、と老人は答えると、よくわかった、と言いエーデル達は黄金郷に向かいます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
エーデルは領主が巨万の富を得るためにマハトを操ったことに、疑問を持ちます。マハトが魔法で作る黄金は加工出来ないのですぐにばれてしまいます。エーデルは、金の価値が普遍的なのは、多と国が滅んでも加工して新しい価値を見出すことが出来るからだ、と言います。安易に加工が出来て扱いやすい希少金属だから価値があるが、マハトが魔法で作った金は、加工が出来ないので価値はない、とエーデルは断言します。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
マハトと遭遇
そして、偽物は偽物に過ぎない、やはりわしらが理解できていない事情があるな、とエーデルは推測します。黄金郷に辿り着いたレルネンとエーデルが見たのは、くし刺しにされた後、黄金に変えられた死体です。レルネンの協力者や黄金郷に侵入した冒険者の一団は、マハトに殺された後 死体を黄金に変えられてしまい、見せしめのように城塞都市の真ん中に飾られていました。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
レルネンとエーデルが城塞都市を歩いていると、いつの間にかマハトが後ろに立っていました。マハトは気怠そうに、俺は争いがあまり好きじゃない、だから侵入者はなるべく惨たらしく殺してから、黄金に変えるようにしている、とレルネンとエーデルに言います。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
そしてマハトは自分の身に着けていた服を黄金の武器に変えると、レルネンとエーデルを攻撃しようと襲い掛かります。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
しかし、マハトが攻撃するより前にレルネンは魔法でマハトを攻撃します。マハトは魔法を防ぎダメージはありませんが、レルネンは命知らずと言われたことに、光栄だね、これほどの誉め言葉を言われたのは生まれて初めてだ、と皮肉を込めて答えます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 84話より
まとめ
今回でマハトが支配の石環を着けられて、領主に支配された時の状況が明らかになってきました。領主はマハトに、悪意を持った行いをヴァイゼの民とその子々孫々にしてはならない、少しでも悪意を抱いたらその時点で自ら命を絶て、と命じたようです。どうやら魔族に対して、悪意を持った行いをしてはいけない、という命令をしたのがまずかったようですね。もう少し具体的な命令なら、良かったのかも…。後、領主がマハトを支配しようとした動機が巨万の富を得るため、という所も怪しいようで、色々と裏事情がありそうです。
次回、エーデルは支配の石環の解析と修復を試みます。
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