週刊少年ジャンプで連載中のカグラバチ 第94話のネタバレ、感想です。
前回の記事はこちらです。先に進んでいた毘灼構成員四人の元に、神奈備の上級部隊が到着、四人を包囲します。

幽が真打を使用
壱鬼の真打に関する見解
真打が封印されている部屋にハクリ達がたどり着く少し前に戻り、壱鬼はハクリに真打の力を使用する見解を説明します。蔵にモノをしまうには玄力を込めて“登録”を行わなければならないはずで、楽座市に出品された真打は最初から封印が解かれていた、よって漣京羅は封印が解かれた真打に早い段階で玄力を込めていたことになる、とハクリに言います。つまり、真打に玄力を込めただけでは身体能力の向上のような恩恵や精神を蝕まれるといった副作用の影響はなく、漣京羅のように“使う”という明確な意思があって、初めて真打の力は発動される、と壱鬼はハクリに言います。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
それを考えれば、あらかじめ玄力を真打に込めておいて、神奈備本部に置かれた状態で力を発動する事も可能と壱鬼は言いますが、力を使えると言っても一時的で、その恩恵の代償として剣聖が体を乗っ取ろうと蝕んできて、楽座市の漣京羅のように自我を保っていられずあっという間に始末に負えなくなる、と壱鬼はハクリに言います。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
作戦とするには鋭すぎる諸刃で、この手を仕込んでくる可能性は低いと神奈備上層部は考えたようです。しかし、一応真打を調査した結果、誰の玄力も仕込まれていない事を確認したようです。そして、確認後真打を封印、前回同様、壱鬼と嘉仙、夜弦で行った、楽座市以降で真打に触れたのは緋雪達を除いてこの三人だけだ、と壱鬼はハクリに説明します。ハクリが誰の事が分からないでいると、薊が嘉仙と夜弦は白い羽織を着ていた人で、真ん中に座っていたのが神奈備の長官の嘉仙で、その両隣が補佐の夜弦と壱鬼だとハクリに説明します。三人とも神奈備の妖術師でトップの実力者だそうです。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
神奈備の妖術師でトップの実力者と薊から聞いたハクリは、区堂が薊が頭一つ抜けていると言っていたと薊に伝えますが、多分戦闘面の話で薊は他の皆より肉体的に若いから戦闘面で有利なだけで、妖術という点だけで見れば足元にも及ばないと薊は言います。薊は結界術や封印術は学問に近いと言い、ハクリも巻墨の人たちは二層の書庫の全部の内容が頭に入っていると聞いたと言うと、薊は白の羽織を着た三人は巻墨の人たちの倍近くが入っていると言い、ハクリは聞いただけで吐きそうになります。壱鬼は、毘灼の無茶が何か大きな切り札を用意しているなら納得できると言い、壱鬼は真打を封印した白羽織の三人、嘉仙、夜弦、壱鬼の誰かが毘灼に与しているのではないかという懸念を抱いていました。白羽織の人間なら真打の封印に影響を与えられ、混乱の隙に真打の封印を緩めて神奈備内部の捨て駒に真打を握らせる、のような事を実行するのではないかと壱鬼は疑っていました。ただ、単純に毘灼が無謀な真似をしているだけという可能性もあるので、壱鬼は嘉仙か夜弦が毘灼に与している懸念が杞憂であるか確かめに行くと言います。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
そして場面は前回のラストの続きとなり、ハクリや壱鬼達は真打が封印されている部屋へと入りますが、そこには嘉仙が立っていました。壱鬼は真打の封印を確認しますが、問題はなく封印は健在でした。懸念は杞憂で考えすぎだったかと壱鬼は少し安心し、これから真打を予定通りハクリの蔵へ移すと壱鬼は嘉仙に伝えます。真打を誰の手も届かない所へ移せば、毘灼が神奈備本部を堕とす術はなくなるはずです。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
真打に異変が
しかし何故か嘉仙は壱鬼に、……いや、と意味深な答え方をします。壱鬼は少し驚いた表情をしますが、次の瞬間、真打に異変が起こります。一方、漆羽、奈ツ基、幽、北兜の四人の乱戦ですが、奈ツ基は妖術・雷躯を使って一気に北兜を殺そうとしますが、北兜は妖術で甲冑を作り出し雷躯で生み出した雷を防ぎます。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
一方、漆羽も妖術・紅演を使って身体能力を向上させて、幽の刀を折ります。幽は漆羽、奈ツ基の二人ともが妖術を惜しみなく使い、いち早く自分達を殺す気でこのままでは危ないと感じます。さらに、座村が残した漆羽という切り札は厄介で、どいつもこいつも簡単には丸め込まれてくれない、そして京都での結末も侮れない、と幽は感じ、これ以上は遊んでいられないと、幽は奥の手を使う決意をします。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
北兜に対して心の中で、お楽しみは終わりだ、と幽はつぶやき、仕方ない……、と言うと、幽の速度が急激に上がり、漆羽と奈ツ基に急接近します。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
突然、幽の身体能力が向上
漆羽と奈ツ基はいつの間にか幽に首を掴まれ、身動きが取れなくなります。急激に幽の動きと膂力が上がり、漆羽と奈ツ基は幽の動きについていけず、抵抗することも出来ませんでした。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
真打から黒い玄力が溢れ出す
一方、真打が封印されている部屋では真打から黒い玄力が溢れ出始めていました。真打は封印されているのに、封印の内側から黒い玄力が溢れ出ていて、それを見た壱鬼は封印前から何かが仕込まれていた?と、焦ります。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
見落としはしていないはず、と思っていた壱鬼ですが、もし三人で真打を封印した時に、三人の誰かが何者かの玄力が真打に仕込まれている事を知っていて、隠蔽工作できる人間がいたすれば…、と一鬼は考え、毘灼に通じた誰かが隠蔽工作をした可能性を考えます。そして一鬼は嘉仙を見て、……まさか、とつぶやきます。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
一方、幽は自分が真打に玄力を込めたのは、真打を楽座市に出品する直前だったと明かします。幽が真打を楽座市に出品してまで確かめたかったのは、真打の力の主導権がどちらにあるかで、使用する者に“猶予”がなく使おうとして瞬時に体を乗っ取られるようじゃどうにもならないと幽は考えていました。そして楽座市で分かった事は、漣京羅ほどの並外れた精神力でなければ戦闘すらままならず、この手が自殺行為だという事は幽も分かっていました。それでも比類なき執念の下には試す価値があると、漣京羅が教えてくれた、と幽は考えて、この襲撃で真打を使用する決意をしたようです。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
剣聖が再び、「勾罪」とつぶやく
同時刻、最下層で剣聖が「勾罪」とつぶやきます。すると、真打の力を使った幽の体から草花が生えてきます。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
真打の力を使ったことによって、幽の身体能力は向上し、さらに幽の周りに蜈の形状をした玄力の凝縮体が出現します。幽は、この力でお前達を蹂躙する、と漆羽に言い、一方、京都の上空では黒い羽根が舞っていました。
© 外薗健 カグラバチ 94話より
まとめ
第94話では、幽は楽座市に出品する直前に真打に玄力を込めていて、剣聖が体を乗っ取ろうと蝕んでくるリスクを承知の上で、幽は真打を使用して神奈備本部を蹂躙しようとします。本来なら真打を封印しようとした時に、嘉仙、夜弦、壱鬼の誰かが幽の玄力に気付くはずですが、誰かが隠蔽工作をした可能性があるようです。第94話を見る限りでは、嘉仙が怪しそうですが、ミスリードの可能性もありまだ詳細は分かりません。
幽も言っている通り真打を使うのは自殺行為ですが、幽は執念で剣聖と真打を抑え込んで、抑え込んでいる間に剣聖を殺すつもりでしょうか?幽の身体から早速、草木が生えだしているので、先に剣聖に蝕まれてしまいそうですが、幽の目的は達成されるでしょうか?チヒロと座村はまだ京都の上空を移動中のようですが、二人の動向も含めて次の展開から目が離せません。
次回は、9月29日(月曜)発売予定の週刊少年ジャンプ 2025年44号に掲載予定です。
第9巻は2025年10月3日(金曜)に発売予定です。コミックスの予約はこちらからどうぞ。表紙はチヒロです。
こちらはKindle版です。
こちらはコミックス(紙)です。
楽天市場はこちらから、どうぞ。
最新刊、8巻のコミックスの購入は、こちらからどうぞ。
こちらはKindle版です。
こちらはコミックス(紙)です。
楽天市場はこちらから、どうぞ。
発売中のコミックス8巻のネタバレ、感想も書いています。

コメント