ハルタ 2023-SEPTEMBER volume 107に掲載されているダンジョン飯 97話のネタバレ、感想です。ダンジョン飯、9年半続いた連載もついに完結です。
前回の記事はこちらです。ライオスが新しい王となり、次は大宴会が始まります。
目次
勇者ライオスの物語も大円団
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
ライオスの噂は世界に広がる
王となったライオスの噂は海を渡って世界に広がっていきいます。そして、タダで飯が食べられる、という噂も広まり、人々は黄金城の宴会が開かれている場所へと集まっていきます。饗宴は七日七晩、続いたそうです。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
みんなお腹いっぱい
ファリゴンのクリーム煮が完成し、センシはみんながいる場所に持っていきます。しかし、ナマリやシュローを始め、みんなは既にお腹が一杯です。一週間、同じ肉を食べ続けたので無理もないでしょう。マルシルやチルチャック、イヅツミの席に持っていきますが、チルチャック、イヅツミも食べられそうにありません。マルシルだけは、完食しようとまだ頑張るつもりです。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
ライオスだけは、まだまだ食べれるようで涼しい顔でファリゴンのクリーム煮に残っている料理を食べていきます。そしてファリンの竜部分を使った料理は、センシが持ってきたファリゴンのクリーム煮で最後です。まだまだ料理が残っていると思っていたマルシルやチルチャックは、この鍋で最後と聞き安心します。まだまだファリンの竜部分が残っていると思っていたようで、最後のファリゴンのクリーム煮を食べようとします。しかし、ファリゴンのクリーム煮はライオスが完食してしまいます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
ファリンの竜部分、完食
ライオスは悪魔の力の影響なのか、常に小腹が空いている状態のようで、ぐんぐん太っているようです。この先、厳格に食事量を管理しないと大変なことになりそうです。しかし、その問題をおいておけばファリンの竜部分をついに食べ切りました。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
骨や皮や脂は小さく砕いて森や海に撒いているので、あとは植物や微生物が分解してくれるようです。足の復元のためにファリンの竜部分は、ファリンの体に少し残していますが、残った魂の量はファリンの方が圧倒的に勝っているので、人間の姿で生き返る可能性は高いです。しかしライオスは落ち込んでいて、その理由を話したがりません。チルチャックとマルシルが問い詰めると、ライオスは理由を白状しますが、その理由はファリンの蘇生は成功しないかもしれないと思っているからでした。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
翼獅子の呪いは?
理由は、翼獅子が消える間際にライオスを呪うと言い、お前の一番の願いは決して叶わぬものとなるだろう、と言い残したことが原因です。ライオスは今一番の願いは、ファリンの蘇生しかない、と確信しています。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
しかし、チルチャックもマルシルもイヅツミもセンシも、みんなライオスの一番の願いは妹の蘇生なんて、殊勝なもんじゃないと直感していました。みんな、ライオスの一番の願いは、どうせ魔物関連だろうと思っていましたが、マルシルは本人が傷つくから言わないように口止めします。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
そして、ライオスには蘇生は絶対成功するわけじゃない事はわかっている、とマルシルは言います。蘇生が叶う迷宮の中で忘れかけていたが、私たちにとってこの旅は死を受け入れるためのものだったと思う、とマルシルは言い、ファリンの体を肉と骨に分けて料理をしているうちに、マルシルはファリンの死を受け入れたようです。だから、ファリンの蘇生が失敗しても受けとめられる、それは悪魔のせいじゃない、とマルシルはライオスに言います。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
そんな話をマルシルがしていると、タンスがやってきて、たかだが数十年生きた程度で何を分かったような口を、と説教をします。そんなことをしてもお前が食べた生物は喜ばない、生や死に大した意味などない、とタンスはマルシルとライオスに言います。そしてタンスは蘇生を試すのかとライオスに質問し、カナリア隊のミスルン、フラメラは蘇生を手伝うとライオスに申し出ます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
もちろん、ライオスはファリンの蘇生を試しますが、下半身と消化器官を復元する必要があり、ファリンの蘇生は難しいようです。その辺はカナリア隊の詳しい者がやってくれるようで、ライオスとマルシルにはファリンの人としての記憶を刺激するように言います。そして、ライオスとマルシルはファリンに話しかけます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
ファリンの蘇生
一方、夢の中のファリンはいい匂いに誘われますが、ファリンは下半身を巨大な竜に押さえつけられていて行く事が出来ません。行けないよ 私の足はもう…、とファリンは言いかけますが、いつの間にかファリンの下半身についている竜はかなり小さくなっていて、これなら何とか行けるかも、とファリンは匂いがする方にはって進みます。その内、ファリンは食欲が出てきたのかいつの間にか立って進もうとしますが、ファリンの下半身についていた小さい竜が落ちてしまいます。ファリンは小さな竜を拾うと、走って匂いのする方に進みます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
すると、そこにはキメラのような食べ物?がありました。さあ食べて、とそのキメラのようなものに言われて、ファリンは涎を垂らしながらそれを食べ始めます。ファリンは体の隅々まで使って消化して、隅々まで行き渡らせるようにイメージをしながら、食べ続けます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
それを食べきると、いつの間にか目の前に翼獅子がいました。翼獅子は、うまいか?と、ファリンに聞き、とっても美味しい、とファリンは答えます。翼獅子が、もっと食べたいか?と、聞くと、もっと食べたい!と、ファリンは答えます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
そちらのほうが辛く残酷な道だと思うのだが、まっ、知ったこっちゃないか、と翼獅子はつぶやくと、ファリンに行けと言います。翼獅子が指さす先、匂いのもとにある物をファリンが掴むとファリンはベッドの上で目を覚まします。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
ファリンのそばではライオスやマルシルが寝ていて、ライオスは目を覚ますとファリンが起きている事に気付きます。ファリンが目を覚ましたことを信じられないライオスは、翼獅子の罠ではないかと疑いなます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
ファリン、人として生還
しかし、ファリンが生き返ったと分かり、ライオスは喜びファリンに抱きつきます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
ライオスが騒ぐのでマルシルも目を覚まし、ファリンが生き返った事を確かめて、マルシルもファリンに抱きつきます。ライオスとマルシルは、足元とかに違和感がないか?と聞き、ファリンは足を確認します。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
ファリンの足は若干、竜部分が残っていますが、ファリンは気に入ったようで、すごくいい、とつぶやきます。竜が残った足をすごくいいと言うファリンに、二人は抱きつきながらツッコみます。そこにチルチャック、センシ、イヅツミも現れて、ライオスはファリンにみんなを紹介します。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
自分の足で立ち扉の外に出たファリンですが、部屋の外には心配した皆がいて、ファリンは大きな声を出して驚きます。とりあえず部屋の中に戻って、服を着替えることにします。これまで何があったのか、これから何をすべきか、食事を食べながらのんびり話せばいい、とセンシは言い、ファリン達はそうすることにします。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
服を着替えたファリンは、ナマリ、シュロー、カブルー、ヤアドと改めて挨拶します。カナリア隊のフラメラ、パッタドル、シスヒスには体の様子をチェックされます。オークからは黄金城のワインなどを貰います。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
最初の食事は卵とにんじんのどろどろ
黄金城のワインなど色々な食材を貰いましたが、センシからは胃腸に優しい食事にしようと言われて、ファリンは卵とにんじんのどろどろのスープを食べることになります。ファリンはもっと違う食べ物が食べたかったようで不満顔ですが、ライオスから体調が万全になったら好きなものを食わせてやる、と言われて笑顔になります。マルシルから、食べたいものある?と、言われて、早速動く鎧をリクエストする辺りはさすがライオスの妹です。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
後日談・・・
その後、ライオスは人々から「悪食王」と呼び称え恐れられたようです。海の中から現れた土地での国興しは大変だったようで、死ぬほど苦労したようです。たちの悪い賊にも脅かされたようですが、城と共に現れて周囲に居着いた魔物によって、危機は遠ざけられたようです。しかし、この魔物達はライオスを酷く恐れて、決してライオスの周囲には姿を見せなかったようです。これが翼獅子の呪いだったようで、呪いってこれか~、とライオスは肩を落としたようですが、真実かどうかは定かではないそうですが、多分真実でしょう。食料の生産や保存にも関心を寄せて、魔術や魔物を利用した生産法を研究したようですが、失敗して食あたりに苦しんだこともあったようです。それでも、幾ばくかは研究に成功し、厳しい環境にある国内外の人々の腹を満たしたそうです。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
王国の子供が、なぜそこまで食料にこだわるのか、尋ねたところライオスは、食は生の特権だ、生きる為には生き続けなくてはならない、と子供に答えたそうです。そして、ライオスは子供達を食事に誘ったところで、ダンジョン飯の物語は終わりです。
© 九井諒子 ダンジョン飯 97話より
まとめ
第97話で9年半続いたダンジョン飯の連載も、いよいよ最終回です。
宴会もファリンの竜部分の食材を食べ切り、ついに終了となりました。そしてファリンの蘇生を行います。ここで、お前の一番の願いは決して叶わぬものとなるだろう、と翼獅子が言い残したセリフがずっと気になっていましたが、ライオスの一番の願いは、魔物達と共に暮らしたい、だったようです。あの話の流れで、てっきりファリンの蘇生がライオスの一番の願いと思っていましたが、魔物大好き・ライオスがそんな単純なはずはありませんでした。そして、ファリンを無事に蘇生できライオスと一緒に生活できるようになります。王国での新しい生活は大変だったようですが、それよりも呪いのせいで魔物がライオスを酷く恐れて姿を見せなくなった方にライオスは落胆したようですね。
これで連載は完結ですが、単行本が12月15日に発売予定だそうです。単行本 13巻・14巻が2冊同時発売で、アニメ化に合わせた発売日のような感じです。12月には単行本が発売され、1月にはアニメも開始されます。まだまだダンジョン飯は楽しめそうなので、そちらも期待したいと思います。
コミックス13巻&14巻(最終巻)
コミックス13巻&14巻(最終巻)は12月15日(金)に発売されました。ネタバレ、感想を書いています。
アニメ化決定
ダンジョン飯のTVアニメ化が決定しました。2024年1月から放送で、アニメ情報をまとめています。
ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブルのネタバレ、感想です。
短編集 竜のかわいい七つの子のネタバレ、感想です。
コメント
グルメ要素が少なくなってから色々言われるようになったけどそれでも結局ダンジョン飯が一番好きなんだよなぁ
本当に次回作が楽しみだけど欲言えばよもやま話的なのみたい。
たしかに当初の「襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、ダンジョンの踏破を目指せ」というコンセプトからは離れていったから、終わってしまうのも仕方ないのかもしれませんね。
私もダンジョン飯の世界観を踏襲しつつ、別の人を主人公にした話も見てみたいって気持ちあります。
確かに終わっちゃうのは仕方ないけど、ずるずると話数を伸ばすぐらいならこれでよかったとも思う。
他の主人公も見たいけど…見たいけどやっぱライオスパーティーの完成度が面白さ的にもバランス的にも強さ的にも完璧すぎて超えるのは難しそう。
昔のシュローとライオスの絡みとか、子供時代のファリンとライオスのエピソードをマルシルがドン引きしてライオスから聞くだけのスピンオフも見たいなー。
ライオスパーティーの完成度は、確かに高いから、他の主人公で連載を続けるのはハードル高そうですね。
スピンオフ作品、見てみたいですね。これも、アニメの人気次第かな・・・。
きちんと風呂敷もたたまれてて良い最終回でした。
ただ少々わがままを言えば
本作の大ファンである自分的には
脇役たちのその後や、ファリンとシュローは結局どうなったのか?
センシ・チルチャック・イヅツミのその後も知りたかったですね
この辺は12月に発売される単行本に収録される事を
祈っております。
ファリンやシュローの脇役キャラの、その後は知りたいですねー。
12月の単行本に、”描き下ろしおまけ漫画”とかで追記されると嬉しいですね。
シュロ―の肩をたたく、カブルーがいいですね、私はあいつが気に入っていた
正直、ヤバいラストを期待していたので、この展開は残念
ライオスの一番の願いに関していえば、魔物や妹のことみたいなわかりやすいものじゃないはず、もっと深層心理的なもののではないかと
一番可能性が高いのは「人間の友達」
王様になったのは、家臣はいても、人間の友達はいないという意味かもしれない
まあ、ライオスは心の闇が深そうですから、その辺掘り下げると色々とやばい願望が出てきても不思議ではないかもしれませんね。
終わってしまった。良い話だったと思う。作者には長い間お疲れ様と言いたい。
そして、ここのうp主もお疲れ様。丁寧な文章でほっこりしてました。
もう「ダンジョン飯」の解説は読めないのは残念ですが、他のも読むようにします。
さあ単行本だ。12月まで長いが、その分おまけや書き下ろしに期待です。
13巻、14巻の単行本、発売日までまだ長いですが、アニメも含めて、期待してしまいますね。13巻、14巻の単行本の方にも、加筆や後日談などの+アルファを期待してしまいます。
マルシルの悩みの根本的な解決は駄目だったか・・・例えば300年後どうなるのかが心配で仕方ないですね・・・
まあ、人種間の寿命の極端な差をなくすのは元々無理があったので、仕方がないのかも・・・。
とりあえず、300年後辺りはファリンやライオスの子孫と生き続けていそうではありますね。
翼獅子に一部欲望を食べられた影響で、その辺りの欲望も薄まっているなら、マルシルの考えも変わっているかも・・・。
欲望を討つ、ことがテーマであったような「うしおととら」は
「家族みんなで仲良く、いいよね~」っていう欲望が生まれて、終わりました
21世紀黎明の時期ですか、難しそうな時代にすごく魅力的な作品を
よく生み出せたなと思います
女性プレイヤーは皆無なような気がします3Dダンジョン徘徊ゲームは
「食毒(トキシン)」の概念がないような記憶があります
それは結局人類にとって楽しくない要素なんですよね
蘇生概念があってもなお中毒死者を出さなかった作者に乾杯。
色々ありましたが、いい最終回になったと思います。
作者、九井諒子先生の次の作品に期待したいですね。