ハルタ 2023-JUNE volume 105に掲載されているダンジョン飯 95話のネタバレ、感想です。
前回の記事はこちらです。カナリア隊のミスルンは、悪魔が倒されて何もする気が起きない状態になってしまいます。
それぞれのやりたい事
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
王になるように迫られるライオス
今はデルガルの肉体に入っているヤアドがライオスに対して、約束が違います!!と、怒っています。ライオスは王になる気はありませんが、ヤアドは祖父デルガルの遺言である、元凶である魔術師を討伐した者には国の全てを与える、の通りにこの国の全てを受け取って欲しいと強く願っています。カブルーも同意見で、長命種に渡るぐらいならライオスが受け取るべき、と考えています。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
ヤアドは仲間であるイヅツミからもライオスに王になるよう言って欲しい、とお願いしますが、イヅツミは他の考え事をしていて、話をよく聞いていませんでした。それにイヅツミにとってライオス達は仲間というよりは、自由になる為に一緒にいただけの間柄です。イヅツミはライオス達と一緒に行動するより、自由に好きなところに行き、好きな物だけ食べたいようです。イヅツミは、これからは自由なので好きな事をしようと考えますが、いざ考えると何をしようか迷ってしまい、センシは何をするのか聞きに行きます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
センシはミートパイを作成中
センシはミートパイを作ろうとしている最中で、まずはたっぷりの野菜の下ごしらえをしようとしていました(ファリゴンとあるのは、「ファリン+ドラゴン」の肉だからファリゴンと言っているのかな?)。イヅツミはミートパイに野菜を入れると知り、野菜が入っていないミートパイも作ってくれ、とセンシに言いますが、今回は食材や調理道具の配分を密に決めてある、とセンシは言い野菜をミートパイに入れる事を譲歩しようとしません。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
そこにオークの族長・ゾンがやってきてもらってきた肝臓をセンシに渡します。ゾンはセンシがこの地を離れると知り、島かカーカブルードに留まるように言います。しかし、センシはこの辺りは暫く喧しくなりそうだと言い、当面はまたひとりで食事を楽しみたいと、今を去る考えを変えようとしません。しかし、ゾンは突然現れた見知らぬ者を受け入れる土地は滅多にないぞ、と言うと、穏便に済ませる方法があると言います。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
それはライオスが島の王になることです。センシは島の人間が認めるか疑問ですが、ゾンは島の外のドワーフやエルフが認めれば、今の島主が何と言おうとライオスが次の王になれると言います。そして、ゾンの妹・リドがライオスの未来の妃のひとりにでもなれば、オークもこの土地の人間だと言います。リドはライオスの妃になるのはかなり嫌そうですが、一族の礎になるのならば本望です、と涙をのんでライオスに身を捧げるつもりのようです。そんな訳でゾンはセンシにライオスへの口添えをして欲しいので、センシを説得し始めます。ライオスが島の王になれば、センシもこの島でひとり食事を楽しめそうですが、センシはどうするでしょうか?
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
チルチャックはソーセージを作成中
センシがゾンの説得を受け始め話が出来なくなったので、イヅツミは次にチルチャックに今後何をするのか聞きに行きます。チルチャックは血と小腸でソーセージを作っている最中で、食材をきれいに下ごしらえしていました。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
チルチャックは元々、冒険者を引退してカーカブルードで店をやる予定でした。年齢的に迷宮探索から引退を考えていましたが、ライオス達が目指す深層へ行けそうなハーフフットが他におらずライオス一行に同行していたので、本人的には早く鍵屋の店をやりたかったのだと思います。ただ、迷宮が埋もれて仕事を失うハーフフットがたくさん出る事を心配していて、ハーフフットの組合を取り仕切り顔役もしているチルチャックは当面そんな食うに困った仲間のために動くようです。ですので、鍵屋のお店をやるのはまだ少し先になりそうですが、イヅツミは自分の好きな事をやらず他人のために動こうとするチルチャックに不満そうです。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
チルチャックとイヅツミの会話はライオスに移り、チルチャックはライオスに島の王をやってみればいい、と言います。ライオスが冒険者を止めても他に出来る事もないし、ここでなら研究者を招いて迷宮や魔物の研究をさせることも出来るかもしれない、とチルチャックは言います。イヅツミは王になったら面倒くさくて、好きなことも出来ない、と言いますが、チルチェックは、全部が全部好きなようにいかないさ、とチルチャックに答えます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
マルシルはすねや尻尾の肉の煮込み中
続いてイヅツミはマルシルに話を聞きに行きます。マルシルはファリンの竜部分のすねや尻尾のお肉で煮込み料理を作っている最中でした。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
マルシルはパッタドルと今後の事を話していて、マルシルが古代魔術を使用した事実は消えないので、カナリア隊と一緒に行き、しばらくはカナリア隊?西方エルフの国?の管理下で生活をすることになるようです。マルシルは合意の上でやったことだし、やらなければもっと後悔していた、と納得しているようですが、期限次第ではみんなと長い間会えなくなることが寂しいようです。しかし、マルシル達の功績を考えれば酌量の余地はありそうです、手紙のやり取りくらいなら出来るかもしれない、とマルシルはパッタドルから励まされます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
マルシルはイヅツミに好き嫌いし過ぎたら長生きできない、と野菜も時々食べてと言いますが、途中から泣き出してしまいます。イヅツミが好き勝手にひとり暮らししたら、毎日おやつとお肉ばっかり食べて、好きな時間に寝ては起きて、運動もしない、と絶対に長生きできない、二度と会えなくなる、とマルシルは号泣します。イヅツミは、本当に余計なお世話だ、と嫌がりますが、頑張って7百年くらい生きてとマルシルは無茶なお願いをします。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
皆の今後の話を聞き、せっかく自由になったのに好きに出来ない現状にイヅツミは無性にむしゃくしゃしてしまいます。自分のために飯を作ってくれないセンシ、他の奴のためにどこかに行ってしまうチルチャック、好きな時に会えなくなるマルシル、一緒に冒険するつもりだったのにライオスを王にするのに必死なヤアド、とイヅツミの好きなように出来ない事に理不尽さを感じます。そして、いっそあの時翼獅子に食われていた方が、良かったのでは?と、イヅツミは考えてしまいます。イヅツミは本当にやりたい事を絞ろうと、今一番やりたい事を考え結論が出ます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
イヅツミはライオスの下に行くと、料理の話を振ります。ライオスは骨や皮をどうするかを考えていて、出来るだけ出汁を取った後、細かく砕き熱を通して森に撒こうと考えていました。そして、これだけのことをさせて、もしファリンの蘇生が失敗に終わったら、皆は食べたくないものを食べたのに、無意味だった、騙されたと思うだろうか、と心配していました。しかしイヅツミはライオスに、食べたくもないものを食べないといけない日は誰にでもあるんだ…、と慰めます。そして、たまに思い通りの飯が食えなくても大丈夫だろう、食べる食べないは選んだんだから、とイヅツミはライオスに言い、本当にムカつくのは選ぶことすら出来ない事だ、と今の心境を語ります。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
この先どうするのか?と、イヅツミがライオスに聞くと、ファリンの蘇生に協力してくれた人達に礼がしたい、とライオスはしたい事を話します。好きな相手と一緒に、好きな物を食べることができるような場所を作りたい、とライオスは夢を語り、妹・ファリンの蘇生が上手くいかなかったとしてもやれることをやる、とライオスはイヅツミに言います。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
そもそもライオスが翼獅子を食うから皆が苦労する羽目になった、とイヅツミが言うと、ライオスは、責任取らないとな、と答えます。そして、ライオスがイヅツミにこの先どうするか聞くと、イヅツミは迷わずセンシの作ったミートパイを食べる、と答えます。
© 九井諒子 ダンジョン飯 95話より
まとめ
ファリンの竜部分の料理の下ごしらえは順調に進んでいます。センシはミートパイ、チルチャックはソーセージ、マルシルはすねや尻尾の肉の煮込みを作って、竜部分の食材を消費しようとしています。そして、自由に生きたいイヅツミですが、ヤアドと一緒に海を渡って黒魔術使いを倒す旅に出ようと(一方的に)考えていましたが、ヤアドはライオスを王にする事に必死で、ヤアドと旅に出る事は難しそうです。他にも自分の隙に出来ないことにイヅツミはムカつきますが、皆と話して生きていくには何でもは好きに出来ない事を知ります。そして今イヅツミが一番やりたい事、センシが作ったミートパイを食べる事に専念することにします。いよいよ食事の時間が始まりそうですが、ファリンの蘇生はいつするんでしょうか?竜部分を全て食べてからだと、かなり後になりそうですが…。
次回、ライオスの乾杯の音頭の後、大宴会が始まります。
アニメ化決定
ダンジョン飯のTVアニメ化が決定しました。放送開始時期やスタッフ情報などを、こちらの記事にまとめました。
ダンジョン飯、最新刊12巻は発売中です。
発売中のコミック12巻のネタバレ、感想も書いています。
ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブルのネタバレ、感想です。
短編集 竜のかわいい七つの子のネタバレ、感想です。
コメント
大団円に向けてどんどん風呂敷が綺麗にたたまれて行く感がありますね
非常に良く出来たお話だったので無くなってしまうのは非常に残念ですが
始まりが有れば終りがあるという事で
「今までありがとう」と笑顔で見送りたいですね
そうですね、あと数話で終わってもおかしくない話の流れになっていますね。
アニメ化が2024年1月からですが、その辺りで原作は終了してしまいそう…、といった感じです。
もし本当に終わるのなら非常に悲しいですが、仕方がないという事で笑顔で最終回を迎えたいですね。
ファリンの最初の蘇生と再会を果たした時点で終わっても綺麗だったと思うから
飯がメインでない引き伸ばされた後半もなんだかんだ楽しめたので大満腹
アニメ放送前に完結したのでアニメも作り易くなるだろうし
九井諒子先生が新作描く事があれば期待といった感じですかな
そうですね、これ以上物語が続くとこの作品のテーマ「ダンジョンでの魔物飯」からさらに離れてしまいそうですね。
個人的には物語の続きがあれば、それはそれで嬉しいですが・・・。とにかく、2024年1月のアニメ化の出来に期待です。