進撃の巨人 34巻には135話から最終話(139話)まで掲載されています。進撃の巨人も、最終34巻で完結です。34巻は通常版の他に、特装版Beginning、特装版Endingの2種類の特装版も発売されています。それぞれ違う小冊子が付いてきます。
前巻33巻のあらすじ、ネタバレはこちらの記事です。
目次
34巻の収録内容
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
135話 天と地の戦い
エレンの始祖の巨人に生み出された獣の巨人はライナーの鎧の巨人が簡単に倒しますが、ジークがいるはずのうなじ部分には誰もいません。アルミンは、戦鎚の巨人と同じやり方でジークは本体を隠していると言いますが、骨の山から縦1m横20cmの本体を探し出すのは困難で、もう腹を括るしかない、とジャンに言われます。アルミンは覚悟を決めて超大型巨人の力でここを吹き飛ばそうとしますが、アルミンは別の巨人に襲われ捕らわれてしまいます。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
さらに始祖の巨人は歴代の「九つの巨人」まで無尽蔵に蘇らせて、ミカサ達を襲わせようとします。ピークは悠長なことは言っていられないと、歴代の「九つの巨人」は無視してエレンの進撃の巨人の首を直接狙います。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
136話 心臓を捧げよ
多数の巨人に襲撃され絶体絶命だったミカサ達ですが、ファルコが鳥に似た巨人となって助けに駆けつけてくれたおかげで、エレンの始祖の巨人からの脱出に成功します。ライナーはガビまで来ている事に怒りますが、ガビは、私だって戦えるのに!!と反論します。ライナーはガビを連れてきたアニにも怒りますが、アニはアズマビトの船が沈んでしまった事をライナーに伝えます。ファルコの巨人化に耐えらなかったようですが、キヨミは空を飛べる確証が無くても全て承知で行かせてくれた、とアニは言います。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
137話 巨人
アルミンはジークと「道」で出会い、生命が生まれた頃の事、そして始祖ユミルの事を話してもらいます。アルミンはジークに、ここから外の世界に戻る方法を聞きますが、もう無理だと思うけど…、と言われてしまいます。アルミンは諦めていないとジークに言いますが、なぜ負けちゃだめなんだ…?生きているということは…、いずれ死ぬということだろ?と、ジークは言います。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
138話 長い夢
アルミンの超大型巨人の大爆発で地鳴らしを止めることに成功しますが、エレンの始祖の巨人も、光るムカデも死んでおらず、再びアルミン達を襲ってきます。さらに、光るムカデから出る煙によって、アニの父親やジャンやコニー、ガビ達も無垢の巨人となり、スラトア要塞を崩しながら落下していきます。アルミンやライナーは、その光景を絶望の表情で眺めます。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
最終話(139話) あの丘の木に向かって
アルミンが記憶を思い出す形で、エレンがアルミンの質問に答えています。アルミンをボコボコにした理由、ミカサに酷いことを言った理由、始祖ユミルが二千年間フリッツ王に従い続けた理由などを、エレンはアルミンに話します。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
最終決戦の後、アルミンは「進撃の巨人」エレン・イェーガーを殺した者として、ミュラー長官はマーレ兵の前に名乗り出ます。一方、ミカサはエレンをきちんと埋葬するために、一人スラトア要塞を去っていきます。ミカサが去ろうとした時、始祖ユミルの幻とミカサは出会います。ミカサは始祖ユミルにも別れを告げます。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
そして、「天と地の戦い」と呼ばれた日から三年後の様子が描かれます。それぞれのその後が描かれ、ミカサはパラディ島のエレンがかつて居眠りをしていた木の下にいます。連載版ではここで飛び立っていった鳥を見送って終わりですが、コミックスではさらにその後が描かれています。後ろ姿で誰かまでは分かりませんが、エレンの墓に花を供えています。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
さらにその後、時代は進んで戦争が起きたようで、丘から見えていた街は荒廃しています。さらに時代は進んで、街は廃墟と化していて、木の下に一人の少年と犬が訪れたシーンが描かれて 進撃の巨人-完-、となっています。
さらによく見ると、エレンの墓があった木が、第122話でユミルが脊髄に似た形をした有機生物を見つけた時の木と、そっくりになっています。この少年がこの木で、再び有機生物と会って巨人の力を得て…、というような想像も出来てしまいますね。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
おまけ エンドロール 進撃のスクールカースト
オマケページもついていて、エレン、ミカサ、アルミンが映画を鑑賞する形で、最終章の内容を話しています。ミカサは映画の内容は良かったと言いますが、アルミンは結末が不満のようで、二人は意見をぶつけ合います。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
最後にエレンの意見を聞こうという形になり、エレンは自分の感想を二人に言って、オマケページも完結となっています。ラストの会話の内容から、オマケページは本編の100年後という設定なのかもしれません。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻より
まとめ
進撃の巨人も最終巻・34巻となり、約11年半の歴史に幕が下りました。
始祖の巨人となったエレンとの最終決戦、そして三年後の様子が描かれています。また、特装版では貴重なネームが収録された小冊子が付いてきます。
ハンジなど主要キャラクターは次々と死んでしまい、ラストの方で戦争はまた起きるような描かれ方がしていたので、ハッピーエンドとは言えませんが、それでも巨人の脅威から世界は解放されましたし、きれいに最終回まで描かれいいラストだったと思います。1巻から読み直すとまた楽しめそうで、もう一度読み直したいと思います。
特装版 Beginningの小冊子
特装版 Beginningには、2009年、別冊少年マガジン創刊時の連載会議に提出された、第1話&第2話のネームが収録された小冊子が付いてきます。この後、諫山先生が構想等を練り直しているので、連載版とは違う部分が多々ありました。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻 特装版 Beginningより
第1話 ネーム
例えば、第1話から第104期訓練兵が卒業後の所属兵科を話し合っているシーンがあります。連載版なら第3話 「解散式の夜」で描かれている内容に、相当していると思います。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻 特装版 Beginningより
またミカサの回想も第1話からあり、ミカサが3人組の強盗に捕まり、エレンに助けてもらうシーンがあります。第1話からかなり詰め込まれている印象です。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻 特装版 Beginningより
第2話 ネーム
第2話では、連載版では第4話 「初陣」で描かれている内容が既にあります。連載版ではトロスト区での初陣で、誰が巨人を多く狩るか勝負だ、とトーマスがエレンに巨人狩りの勝負を挑んでいます。しかしこの幻の第2話のネームでは、ライナーがエレンに巨人狩りの勝負を仕掛けています。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻 特装版 Beginningより
さらに、連載版ではトーマスが巨人に食われているはずなのに、幻の第2話のネームではライナーが巨人に食われています。ここでライナーが無垢の巨人に食われると、今後の展開に影響が出そうですが、この時点の構想ではライナーは初期に食われる予定だったのかもしれません。最終話まで見て、幻の第1話&第2話のネームを見ると、違った視点で物語を見れて面白いと思うので、興味があれば特装版の方もチェックして下さい。
© 諫山創 進撃の巨人 34巻 特装版 Beginningより
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コメント
エレンの墓石に花を添えているのは、確かに誰だかわからないけれど、殆どの読者はミカサとその伴侶となったジャン、そして2人の子供だと感じているのでは?
確かに、状況からミカサとジャン、そして2人の子供と考えるのが、自然でしょうね。
初めまして。まだマガジンは見ていないのですがなんとなくコメントを残したくて初めて書かせていただきました。最近完結したことを初めて知ったものです。
最後のコマの少年と犬は確かにユミルと光るムカデの融合の場面を彷彿とさせる最後ですね。この終わり方は自分はFF7の最後を連想しました。
あと気になる部分として光るムカデはどうして偶然巨大な木の中の水にいたのかなぜ愛に苦しむユミルを救い出したのがミカサなのか?アニメで補足されること祈りたいです。
原作で描けていない内容が、今年の冬にやるアニメで補足されるとうれしいですね。私も期待します。