週刊少年サンデーに掲載されている葬送のフリーレン 第87話のネタバレ、感想です。
前回、86話の記事はこちらです。フリーレンはデンケンに同行し、マハトとの話し合いに参加します。
マハトの記憶
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
マハトはデンケンの師
デンケンが幼少の頃からマハトに様々な魔法を教わっていたと知り、フリーレンはデンケンに今、何歳なのか尋ねます。デンケンは今年で78歳になると答えると、マハトに支配の石環が着けられたのが60年前なので、年数が合わないとフリーレンは言います。すると、デンケンはマハトがヴァイゼの領主であるグリュックに仕えたのが、今から80年以上前で、支配の石環が着けられたのが20年前だとフリーレンに答えます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
しかしマハトに支配の石環が着けられたのは、マハトに非があったわけではなく、大きな政治的な問題があって、その結果支配の石環が着けられたようです。支配の石環が着けられる前からマハトは友好的で、グリュックの命にも一度も逆らったことはなかった、とデンケンは言い、支配の石環なんて安全装置は必要ないとデンケンは考えていたそうです。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
マハトを討つための勝算
その後、デンケンはフリーレンにマハトとの話し合いで勝算は見つかったか?と、質問しますが、やはり現状ではマハトには勝てない、という結論にフリーレンもなったようです。いつマハトに黄金に変えられてもおかしくなかった、とフリーレンが言うと、なのに盛大に喧嘩を売った、フリーレン、何か隠しているな、とデンケンはフリーレンに問いかけます。しかしフリーレンは、隠している訳でないよ、とデンケンに答え、確信がないだけだ、勝算と言うには不安定要素が多すぎる、とフリーレンは言います。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
デンケンだってその程度の勝算は掴んでいるんでしょ?と、フリーレンは言いますが、デンケンはまだエーデルが読み取ったマハトの記憶を全て解析できていないと言います。エーデルが読み取ったマハトの記憶は100年分あるようで、デンケン一人では詳細を解析するのに時間が掛かるようです。するとフリーレンは、その作業手伝うよ、と言い、デンケンに記憶の共有をしてもらい解析を手伝おうとします。フリーレンは精神魔法はあまり得意ではないようですが相手が協力してくれれば、記憶の共有や解析は出来るようです。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
デンケンとフリーレンは手を握ると、二人でマハトの記憶の解析を始めます。デンケンはフリーレンに礼を言った後、マハトを討つための勝算を、共に記憶の世界から導き出そう、とフリーレンに言います。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
一方、黄金郷にいるマハトはフリーレンとの話し合いを思い出し、フリーレンとした話し合いの事を、実に有意義な話し合いだった、と評価します。そして、“共存を望んでいるのに何故 殺し続けるのか?”というフリーレンの質問を、素晴らしい質問だったよ、とマハトは言った後、その感性の違いを理解することこそが、人類との共存の道しるべになる、そしてそれは俺の目指す所だ、とマハトはつぶやきます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
そして、好きなだけ自分の記憶を見るといい、そして共存のために殺し合おう、フリーレン、俺の探し求めていた答えを見せてくれ、とマハトは一人つぶやきます。そしてマハトはその答えを探し求めるようになった、その切っ掛けとなった出来事を回想します。魔王に命じられて人類の村を一つ滅ぼした時の事、マハトはその村の神父と対峙します。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
その神父はマハトが数えきれないほど聞いた死に際の言葉、“悪意”だの“罪悪感”だのそんな言葉をまくし立てて、突然黙ります。そしてマハトが命乞いを続けないのか?と、たずねると、…わからないのか…、…なんということだ…、可哀想に…、とマハトに向かって言います。マハトはその言葉を聞くと神父を殺してしまいます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
マハトに湧いた疑問
神父を殺したマハトは、ふとした疑問が湧いてきます。言葉としては知っていても俺はその感情を知らないと、とマハトは考えます。恐怖、怒り、悲しみ、殺意、これらの感情はマハトにも分かります。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
しかし、“悪意”や“罪悪感”がどんなものか分からず、魔族には人類にあって当たり前の何らかの感情が欠落していると考えます。そして、マハトは初めて人類に興味を持ちます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
そしてもっと知りたいとマハトは願うと、二人の子供に殺し合うように命令します。生き残ったほうを見逃してやる、と言うとマハトはその様子を眺めます。相手を理解したいとマハトは考えるようになり、この感情を知っている、これは好意だ、俺は人類のことが好きになった、とマハトは心の中でつぶやきます。
© 山田鐘人・アベツカサ 葬送のフリーレン 87話より
まとめ
フリーレンはデンケンから、マハトは自分の師だと教えてもらった後、マハトが支配の石環を着けたのはマハトに非があった訳ではなく、当時大きな政治的な問題があったせいだと教えてもらいます。そして、フリーレンはデンケンと百年分のマハトの記憶の解析を始めます。
一方、マハトは過去に人の“悪意”や“罪悪感”という感情に興味を持って、そこから人類に好意を持つようになったようです。しかし、マハトは人類と共存するための答えをまだ見つけられていないようで、フリーレンに答えを見せてくれと願います。フリーレンがマハトの記憶から見つけるのは、マハトを討つための勝算でしょうか、それとも魔族と共存するための答えでしょうか?
次回、マハトは人類の感情を理解しようと、ある魔族に会いに行きます。
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